【2018年5月】特別インタビュー
マクロビ乳酸菌開発者 金 炫雄 (キム ヒョンヌン)氏
世界が認めた
健康作用と安全性
レインボーはこれまで世界で唯一無二の製品を開発してきました。その開発と製造の裏にはいつも素晴らしい出会いがありました。「チョベリグプレミアム」の共同開発において、キーパーソンとなるのが金炫雄(キム・ヒョヌン)氏(株式会社バイオジェニックス総研CEO)です。金氏の存在を抜きにして、「チョベリグプレミアム」が世に出ることはありませんでした。その金氏にマクロビ乳酸菌を発見し、製品化するまでの苦労話とその底知れぬ実力について語っていただきました。
マクロビ乳酸菌を開発されたきっかけを教えてください。
私はもともとバイオ認証システムの開発に取り組んでいました。銀行のATMで指の静脈パターンを用いて認証させるシステムがその代表的なものです。
ところが、お酒を飲んだりすると、血管の膨脹や血液中のヘモグロビンの変化が起こり、本人ではないとエラーの出てしまうことが判明しました。そこでヘモグロビンについて調べ始めたところ、腸が大きく関与していることがわかったのです。バイオを研究するには、腸を、そして腸内環境を知らなければならないと思いました。
それでも、本当のバイオのことを知る人はほとんどいません。光岡知足先生はその数少ない代表的な人物です。
世界五大健康食品といえば、日本の納豆をはじめとして、ギリシャのヨーグルト、スペインのオリーブ油、インドのレンズ豆、そして韓国のキムチがあげられます。これらには発酵食品が多く、キムチと納豆を調べていくうちに強い発酵菌をキムチの中に見つけたのです。
それがマクロビ乳酸菌ですね。開発の過程でもっとも苦労された点は何ですか?
ひとえにキムチといっても、韓国では地域ごとにさまざまなキムチがあります。さらに、キムチの中には数多くの種類の菌が存在するのです。それを一つひとつチェックしていかなければなりません。ひとつの菌をチェックするのにおよそ4~5ヵ月かかります。その費用も結構かかりますね。
私たちは運よく強い菌を発見することができました。醗酵キムチの中からとても小さくて新しいタイプのマクロビ乳酸菌を見つけたのです。10年かかっても見つけられないこともありますから、とても運が良かったといえるでしょう。
マクロビ乳酸菌が強い菌である理由は何でしょうか?
腸内の免疫を活性化させるには、乳酸菌の数が何より重要です。「免疫は菌数」といえます。
もうひとつの条件が菌のサイズで、小さくて硬い壁を持つことですね。その点でもマクロビ乳酸菌は最強です。
韓国に日本の味の素のような大きな会社があります。その会社は200人ほどの研究者を擁して研究してきましたが、マクロビ乳酸菌のような菌を発見、製造することはできませんでした。
菌は菌体の殻(細胞壁)が大変重要ですから、生きていても死んでいても問題ありません。加熱殺菌処理はそれほど難しくありませんが、死菌になっても活性効率をもっている事が重要です。それが、その会社にはできませんでした。これらのことからもマクロビ乳酸菌の品質の良さがわかっていただけるでしょう。
マクロビ乳酸菌はどこで作られていますか?
健康面で優れた健康食品を作るには3つの条件があります。材料である食材を栽培するためのよい畑をもっていること。マクロビ乳酸菌の材料となる食材はすべてケミカルを使っていない土壌で栽培されています。さらに、とても寒いところで育つので菌がシェイプアップします。
次に、見つける人がいること。これはすでに説明しました。
3つ目は、バイオ技術をもっている人とめぐり合うことです。酒や味噌、しょう油を作るには種菌を作るバイオ技術が欠かせません。例えば、おいしい日本酒を作るには、よい麹菌が必要です。マクロビ乳酸菌は、東北で100年以上の歴史をもつ微生物研究センターにお願いしています。日本全国の約8割の菌を管理している菌庫をもつ日本のトップレベルの会社です。
マクロビ乳酸菌に科学的エビデンスはありますか?
世界最高の理系大学といわれるマサチューセッツ工科大の研究では、ヨーグルトを摂取したマウスの便の臭いが減少する、睾丸が肥大し、生殖機能が高まるといったことが判明していましたが、東大の研究では、マクロビ乳酸菌をビーグル犬に投与したところ、同じ結果が得られました。最近では、マクロビ乳酸菌がインフルエンザに作用するという研究結果が東京農工大から報告されています。
安全性のほうはいかがでしょうか?
乳酸菌は長い年月をかけて食品から取り入れてきましたから体に慣れています。ですので副作用はありません。乳酸菌はアレルギーを起こす原因になるアレルゲンでもありません。ヨーグルトアレルギーの方がいますが、これは乳酸菌に添加した乳成分が原因と言われています。
最後に、飲み方を教えてください。
マクロビ乳酸菌は、小腸へ吸収されてから役立ちます。小腸に止まっている時間ができるだけ長いほうが良いのです。ですから1日に2回、1回に1包ずつ分けて飲んでみてはどうでしょうか。体調のすぐれない人は元気になります。ただ、止めるとすぐ元に戻ってしまうでしょう。飲んでもあまり体調が変わらない人は、もともと元気な腸の持ち主です。そういった方は菌を体に蓄える「貯菌」と考えて飲み続けてみてください。いずれ役立つので損はさせません。
最近、口内細菌がさまざまな病気を引き起こすことがわかってきました。口内細菌フローラも大切です。マクロビ乳酸菌をすぐに飲み込まず、いったん口の中で遊ばせて、舌下免疫を刺激するといいでしょう。
金炫雄 氏プロフィール
1957年9月28日、韓国釜山生まれ。熊本大学に留学、卒業後バイオ認証システムの研究・開発に携わる。 東京大学名誉教授の光岡知足教授の理論に影響を受けて2000年から腸内細菌の真実を追い求める。独立後、乳酸菌の機能性や効果を一般食品への応用を事業化。最近、腸内細菌の研究がバイオビジネスの世界的なトップアイテムとして脚光を浴びる中、新しい乳酸菌開発に取り込んでいる。キムチやお茶の醗酵による乳酸菌の効能、効果を検証。殺菌乳酸菌による大腸炎、大腸癌、抗肥満、抗インフルエンザの効果などを立証。 株式会社バイオジェニックス総研CEO